従来技術を超える可能性
環境に負荷をかけない新しい改良材の開発を目指し、新たな発想のもと、土のメカニズムの研究から出発し可能な限り多くの素材を用いて試験を積み重ね、環境負荷低減型土壌改良固化材「ハーデン」が完成しました。それぞれの素材の持つ優れた機能性と、素材同士が組み合わさって生まれる新しい力が、ハーデンの卓越した総合力です。様々な土木・建築工事現場において、従来のセメント系固化材や生石灰では満足できなかった条件下での固化・改良が可能となりました。今まで困難であった高含水泥土や有機質土用の改良、植生を考慮した改良、作業周辺環境への負荷を抑えた改良など、厳しい条件下での改良に可能性が広がっています。

素材同士が組み合わさって生まれる新しい力
ハーデンのメリット
環境低負荷改良
即効的・持続的改良
循環型改良
利用目的にあった改良
ハーデンのラインナップ
ハーデンの現場用途
建設発生土の改良 1
― 浚渫土の有効利用 ―
海洋浚渫土を良質改良土へ|圃場嵩上げ工事に再利用
建設発生土の改良 2
― 地山掘削土の盛土転用 ―
残土処分せず工事内利用|改良土を堤体盛土に使用
軟弱地盤・泥土の改良 1
― 重機足場の地耐力確保 ―
地耐力確保原位置改良|杭打ち重機足場改良
軟弱地盤・泥土の改良 2
― あらゆる地盤改良工事に適用 ―
ため池工事池底改良|農地・水辺周辺の工事に
ハーデンの改良原理
●高吸水成分
高吸水反応成分に土壌中の水分が吸着して、瞬時に含水比を下げます。
●接触発熱反応成分
対象土中の水と水和反応をおこし含水率を下げ、同時に発生する反応熱により、水分を蒸発させ含水率を下げます。さらに反応により土が膨張し、周辺土を圧縮し強度を上げます。固化材成分イオンと、土中イオンが交換反応をおこし、土が団粒化します。
●ポゾラン反応成分
ポゾラン反応成分と対象土中の、水分、シリカ、アルミナ成分などがポゾラン反応をおこし、ケイ酸カルシウム水和物、アルミン酸カルシウム水和物などが生成され、土粒子間を団結します。
●結合反応成分
エトリンガイド生成反応がおきることで、針状結晶エトリンガイドが生成され、土粒子間団結します。同じくして、モノサルフェート生成反応がおき、生成物により長期にわたり土粒子間を団結します。
●炭酸化反応成分
生成水和物が土中炭酸ガスと反応して炭酸化し、土を緻密化します。
ハーデンのメカニズム
ハーデンと土が出会うと
- 土・泥中に含まれる浮遊水分とハーデンが接触反応を起こし、反応熱により水分が減る。
- 土・泥中に含まれる浮遊水分がハーデンの成分粒子の中に吸い取られる。
- 土粒子の周りの−(マイナス)イオンとハーデンの+(プラス)イオンが交換反応を起こし、土が団粒化する。
- ハーデン成分と土成分と水分が化学反応を起こして結合し、土・泥が固化する。
- 土中の炭酸ガスや、空気中の二酸化炭素とハーデン成分が反応して、固化が進む。
比 較
種類 | pH | 反応熱・対象土 | 改質効果・初期硬化速度 |
---|---|---|---|
ハーデン | 初期:9〜11 比較的早期に中性域に近づく |
体温程度 一般軟弱土・高含水泥土 |
大きい(即時)・24時間程度~ |
生石灰 | 初期:12~14 長期にわたり高アルカリ域をに留まる |
高温になる 一般軟弱土・高含水泥土 |
大きい(即時)・硬化なし |
セメント系 | 初期:13~14 長期にわたり高アルカリ域を呈す |
発生しない 一般軟弱土・泥土 |
小さい(緩やか)・24時間程度~ |
ハーデンの概要
これまで有効利用が困難であった河川・湖沼の浚渫土や泥土を再利用するために有効な固化材を提供することをコンセプトに開発を進めてまいりました。我が国はリサイクルプランにおいて建設発生土や建設汚泥の削減とリサイクルを明確に掲げており、社会的なニーズが高まっています。
多くの企業から日々排出される無機系リサイクル材の有効活用を目指し開発した本固化材は、建設現場から発生する残土や泥土と混合することで、良質な土壌への再生を可能にします。
施工の流れ
1.事前調査 原土試験(含水比試験、土の粒度試験等)
2.現地調査 添加量決定室内配合試験(一軸圧縮強度、コーン指数等)
3.対象土量の確認 固化材投入 重機及び改良機械による攪拌混合
4.改良土の品質確認 養生
5.改良土の適宜利用 盛土、埋め戻し
適用範囲
1.一般軟弱土改良・浅層改良
2.建設発生土の有効利用
3.農地や水辺周辺での改良
4.仮設道路・仮設ヤード整備改良
5.泥土・汚泥など高含水土の処理
6.六価クロム溶出対策
施工上・使用上の留意点
1.要求される環境条件の確認
2.土壌環境基準への適合調査
3.適正な処分方法の選定・確認
4.有効な混合機械、工法の選択
5.事前添加量決定配合試験の実施
施工資料等
1.バックホウ:150 m³/日程度
2.スタビライザー:250 m³/日程度
3.自走式改良機:300 m³/日程度
4.改良プラント:400 m³/日程度
※参考標準施工量
ハーデン添加量の目安
目標強度:現場一軸圧縮強度qu=80 kN/m² ( 第三種改良土相当)
土の種類 | 含水比 | 添加量 | 適用ハーデン |
---|---|---|---|
一般軟弱土 湿潤密度1.40 g/㎝³ ~ |
30~80% | 30~100㎏/m³ | ハーデンМ またはS |
高含水土・高有機質土 湿潤密度1.10~1.40 g/㎝³ |
80~150% | 80~180㎏/m³ | ハーデンМ またはL またはS |
高有機高含水泥土 湿潤密度0.80~1.10 g/㎝³ |
150~300% | 150~300㎏/m³ | ハーデンМ またはLX |
植生意識の改良 | ~80% | 30~80㎏/m³ | ハーデンМ またはL |
注意:対象土による事前の配合試験を実施して添加量確認を行ってから使用してください。
製品仕様
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | ハーデン |
形状 | 粉体 |
組成成分 | CaO MgO SiO₂ SO₃ Al₂o₃ Fe₂O₃※種類により成分調整 |
項目 | 内容 |
---|---|
pH | 9.0〜12.0(製品単体) |
嵩比重 | 0.9前後 |
水分 | 3%未満 |
重金属・有害物質の含有 | 土壌環境基準 基準値未満 |
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泥土がどのように改良され変化していくか、また添加量によって改良具合がどのように違うか、お客さま自らの手で簡単に確かめることが出来ます。
(ハーデンMのみ)
